幼児教育とグローバル基準の保育

幼児のファンタジーな世界と無限の可能性。小さな発見やフローの積み重ねからイノベーティブな未来を創る。有能感を持った自立した人間として、生涯を通して学び続ける資質を持って成長できるよう、今しかできない幼少期の土台作りを支援します。



こども手帳 やりたいことを“要求できる”子に

昨年度、十分に信頼関係のある年長の子どもたちに言い続けたことがあります。「やりたいことを手帳に書いたら、先生(大人)にそれを求めなさい」と。

例えば“やりたいこと”として「サッカー」と書いても、先生がそれを知らず公園にボールを持っていかなければ、それは実現しません。また、「鉄棒」と書いても、鉄棒のない公園を先生が選択したらそれも実現しません。自分がやりたいことを心に抱いたら、言葉にし、子どもなりに人を動かそうと努力する必要があります。その背景には、小さなことでよいのでそれができる子になってほしいという想いがあります。こども手帳は、単に「やりたいこと」を書き並べるだけでは、達成感は得られません。6歳を過ぎた子どもたちには特に一段上の「行動力」を求めたいと思っています。

実際には、そこまでやりたいことが思い浮かばず、要求しない日が多いのですが、本当にやりたいことがある日や子は、しっかりと言葉にする姿が増えました。幼児期は、なにも考えずに一日が始まってもそれなりに楽しく過ごせますが、小学校にいったら違う環境になります。環境に流されないためにも、幼児期のうちに毎日「やりたいこと」のある習慣が大切です。

よく、入園説明会で“そういう子は学校で浮いてしまうんじゃないんですか?”と質問されます。しかし、それはありません。逆にいえば、先生の言いなりになるより浮くぐらいの方が、私は世界基準で考えるとよいと思っていますが、それでもそのようなことにはなりません。それは、対話と交渉は相手の意思と共にあるということを、幼児期にその対話が重視された生活習慣で育った子は身につけているからです。

先日、興味深い話が職員からありました。公園に行く際には職員が子どもたちの遊び道具をその時期の興味に合わせて持っていくのですが、まだ2歳半の子が、職員が砂場道具を持っていないことに気がつくと、「おすなする!」と強い口調でいったというのです。大きな子たちでも公園に着いてから何をしようかと決めることが多いので、職員はその2歳半の子の“強い意思表示”に慌てて砂場道具を取りに2階にもどったと聞きました。実際に公園につくと、その子は他の遊具には見向きもせず、一番奥にある砂場まで走っていき無我夢中で遊んだようです。

やりたいこと、楽しみなことをつくり出すのは自分です。小学生になった子たちには急な環境の変化で戸惑いもあるかもしれませんが、自分と向かい合い、学校内でも学校外でも楽しみを自分でつくり出して欲しいと思います。きみたちは、歩くこともできないほんの6、7年前、自分の主張をもって大声で泣いたり、叫んだりしていたのです。今は、幼児期に身につけた没頭力も自学自習力もあります。がんばってください。


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 対象:3歳~9歳ぐらい

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橋井 健司
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書感 「世界最高の子ども英語」

今回は「ほんとうに頭がよくなる~世界最高の子ども英語(著者:斉藤淳氏/ダイヤモンド社)」を読んだ感想を書かせていただきました。本書は、日本の英語教育のみならず国語教育をはじめとする教育全般においても問題点を共有できる内容が多く述べられています。その中で、私が最も印象深いと思ったのは「早期教育神話は、母語の習得に関する仮説を、外国語の文脈で絶対視しているという意味で、二重に間違っています。」という部分でした。
それは、私自身、バイリンガル環境にいる幼児とこれまで20人ぐらい接してきましたが、“深い思考”を2言語、3言語同じレベルでできる子をまだ見たことがないからです。それを求められればストレスを感じるような姿もあり、どの子も母語に最大の愛着とパワー(生きる力)を表現していると感じてきたからです。


さて、私は語学の専門家ではありませんので、英語についてはこれ以上の書評は皆さんのためにならないと思い、ここからは、私らしい観点で、私しか持たないような気づきと発見からこの本の素晴らしさを特別に皆さんにお伝えしたいと思います。

偶々、この本が発売される3週間ぐらい前に著者とお会いする約束をしていました。斉藤先生は私の著書「世界基準の幼稚園」をお読み下さり、その話から始めて下さいました。驚いたのは、「『すべての土台は愛着』って、これは本当にそう、そうですよね」と最初に言われたことです。まさか、元イエール大の助教授で英語塾を開かれている教育の第一人者の方から、その部分に共感されるとは予想しなかったので大変驚きました。

しかし後日、「世界最高の子ども英語」を読んだとき、その理由がすぐに分かりました。この本では、扱うべき英語教材までメソッドと共に細かく紹介されている一方、すべての章に渡って大切なのは「愛情」だということが示唆されています。「優秀な親ほど誤解しやすい」と50ページに渡って釘を刺すように注意を促しながら、子どもの姿を受け容れ、辛抱強く見守り、教えるのではなく一緒に学ぼうとする姿勢の重要性を強調しています。

6歳までの子育て理論を書いた私の本を読んで下さった方々からは「もっと子どもが小さい時に、早く読みたかった」という声を多く聞きました。中には「子どもに申し訳ない気持ちでいっぱいになり、涙ぐんでしまいました」という方もいらっしゃり、本を書いてよかったのか複雑な思いがした時もありました。

しかし、斉藤先生のこの本を読むと、“親の愛情と姿勢は、どこまでも子どもの学力を支える”ということが分かります。もう6歳を過ぎたら何もできないのではなく、ありのままの姿を受け容れて愛情深く応援し、親自身が学ぼうとする時間と姿勢さえ保てば専門性をもってなくても、子どもは伸びるということが説得力をもって示されています。

そして、この本の最後は、著者自身が自分の母親へ感謝の言葉を捧げて終わります。その理由として著者は「つねに一歩距離を置きながらあたたかく見守り続けてくれた母の愛情が結実したのが、この本だからです。Mom, I love you !」と綴って終わります。母親の影響力の大きさを改めて感じるものでもありました。この本は、英語教育はもちろんのこと、それと関係ない部分でも勇気と希望をあたえ、子どもが何歳になっても親自身が初心に戻るべき大切さに気づかせてくれます。ぜひご一読ください。


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異年齢環境とリーダーシップ

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「リーダーシップ教育」または「リーダーシップ」というと、先頭に立ってグングンみんなを引っ張っていく能力と思う人が多いと思いますが、それはひとつの形態にすぎません。

常に先頭に立ってみんなを引っ張っていくタイプの子もいれば、誰かをうまく先に行かせて後ろから影響力を与えようとするタイプの子もいます。後者を「フォロワーシップ」と呼ぶのは間違いです。それは“ポジション”によって自分の振る舞いを変えているだけで、集団をリードしようとする意欲は変わらないからです。(昨年、冬季五輪でメダルを獲得したカーリングチームの本橋さんが好例です。一歩引いて、もの静かにメンバーの潜在能力を引き出せるリーダーの姿はあまり馴染みがなかったことでしょう。)


私にとって「リーダーシップ教育」を心掛ける上では異年齢環境が欠かせませんが、異年齢で過ごす場をつくれば自動的に思いやりや責任感が育つわけではありません。重要なのはいつでも「個」の成長をそれぞれ支援し、意思を尊重することです。自分の欲求や挑戦心が満たされ、自分に自信がなければ年下の子に優しくしたり、導いたりすることはできません。援助する大人側にきめ細かく特別な配慮やチームワークが求められます。


子どもは記憶に残っていないにも関わらず、不思議なほど2、3歳のときに自分が受けた扱いを2、3年後にそのまましようとします。入園時に十分に自分の意思が尊重された子は、小さな子が入園してきて気ままに振る舞っていても気になりません。自分の楽しみが壊されそうになるときだけ、しつけをするように小さな子を導きます。

今学期は、来月から入園する子たちが慣らし保育として何回か来園しましたが、多くの保護者さんが大きな子たちのリーダーシップに驚いたと言いました。“この子(人)は何をしたいのか”と探り、認め合おうとする基本は、相手の年齢が何歳でも変わりません。“責任はポジションによって変わる”ことも3~4年間の体験を通じて十分に分かります。
来週から入園してくる子どもたちも、3、4年後、きっと素晴らしいリーダーシップをみせてくれるでしょう。多くの卒園生たちがそうであったように。



卒園生のみなさん、たくさんの感動をありがとう!
未来はきみたちのものです! Good luck!


“夢をかなえる秘訣は、4つの「C」に集約される。それは、「Curiosity(好奇心)」「Confidence(自信)」「Courage(勇気)」そして「Constancy(継続)」である。” ウォルト・ディズニー



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世界基準の子育て・セミナー(大阪)

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大阪でセミナーを開催します。6歳までの子育てにおいて何が一番重要か、世界のどこでも通用する素養をもつには何に気をつけなければいけないか等、お話させていただきながら皆様と交流できる機会を設けます。

“世界のどこでも、自分らしく、輝ける子に”
~6歳までの子育てベストアプローチ~


日時:
  2018年4月21日(土) 14時~16時 

 
会場:
  大阪クロススクエア3F(最寄駅 御堂筋線・四ツ橋線・中央線「本町」駅)

  
 内容構成:
  〇セミナー
 ・6歳までの子育て~ここがポイント
 ・幼児期に育まれるリーダーシップの土台と資質
  ・世界のどこでも通用する内発性・個性・協調性を育む
 ・理論にもとづけば子育てはもっと楽しくなる
 ・世界のどこでも「自分らしく」生きられる子に
 ・失敗しない幼稚園・保育園選びの目安として


  〇意見交換会

お申込み・お問い合わせはこちらから



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子どもの「やりたいこと」を支え、大きな夢へとつなぐ手帳 
 
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こども手帳 「やりたいこと」を書く効果

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特に男の子をみて思うことです。「やりたいこと」を意識して登園してくるのと、それを持たずに来るのとでは過ごしている時の目の輝きが違うと思うことがあります。行き当たりばったりで目の前に出されているものの中から好みなことを見つけるのも全くよいと思いますが、最初からやりたいことを持っている子は、光を放つような姿で自分の世界に入っていきます。声をかけるのも申し訳なく感じるほど目力がつよく、輝いています。
 

「やりたいことを書く」習慣は、“やりたいことを考える”習慣へとつながります。大人も子どもも実際にはやらなければいけないことで一日の大半が既に決まっています。そんな中、ひとつでも「やりたいこと」として意識できれば、一日の見通しは明るくなり、主体性をもつことにつながります。


実は、わたし自身、子どもたちの様子に影響を受け、スケジュール帳とは別に現在毎朝やりたいことを一言ずつ書く欄を手帳に設けています。本当にやりたいことしか書きません。「ジョギング」や「筋トレ」をしたくてウズウズしている時はそれを書いたり、逆にそういう気がなく、すごく書きたいことがある時には「ブログをかく」等と書くこともあります。やらなければいけないことはスケジュール帳に書いて消化しようとする中、“きょうは何をしたいかな”と考えて書くことは日々違うので楽しく、そこに活力があることも分かりました。本当にやりたいことを書くことによって、今まで以上に一日が明るくパワフルに始まるようになりました。

 

先日、久しぶりに一参加者として「デンマークと日本の放課後」というセミナー系のイベントに出席しました。デンマークの施設で勤務するデンマーク人の方が、会場の方からの質問で(確か)「アートクラスのようなプログラムはありますか?」と聞かれた時、「そういうことは授業時間でやることです」と返し、“自分のやりたいこと”“自分で考えて仲間とつながること”の大切さについて延々と熱く語る姿が印象的でした。

 

6歳である年長の子どもたちも、あと20回ばかり寝ると「〇〇ちゃん、きょうは何をしたいのかな?」等と、もはや誰も声をかけてくれなくなります。男の子も女の子も、時間割やプログラムが決まっている中でも自分自身で「やりたいこと」を見つけ出し、期待感をもって一日の生活を始められるようになってほしいと願っています。
 


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世界基準の子育てセミナー
(第1回大阪)

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4月21日(土) 大阪 受付開始しました
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橋井健司。保育士・研修指導講師。新教育デザイニング株式会社 代表取締役。社会福祉法人の監事。

著書
「世界基準の幼稚園~6歳までにリーダーシップは磨かれる」
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