幼児教育とグローバル基準の保育

幼児のファンタジーな世界と無限の可能性。小さな発見やフローの積み重ねからイノベーティブな未来を創る。有能感を持った自立した人間として、生涯を通して学び続ける資質を持って成長できるよう、今しかできない幼少期の土台作りを支援します。



サイエンス活動「からだのしくみ」

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毎夏恒例になっている、人気のサイエンス活動「からだのしくみ」。10回目ぐらいになりますが、ずっと、医師を職業とする保護者さんのリレーで毎年欠かさず実現しています。本当にありがたいことと感謝しています。

今年は、夕方4時からの実施にも関わらず、お休みの子がこの時間だけ来たり、一度帰宅した子が再び来園するなど、ほぼ全員が集まりました。

・人体模型に名前をつけさせる。年中の女児が手を挙げ「ミミーちゃん」に
・人体模型を使って、からだの各場所のおはなし
・飛び出す図鑑で、「うんち」「おしっこ」がどう作られるか聞く
・聴診器で友達と一緒に心臓など内臓の音を聴きあう
・白衣をきたり、針のない注射器をうったりしてお医者さんの疑似体験
・「かぜにまけるな」の読み聞かせで風邪予防のお話
・「手の洗い方」を実演しながら、みんなで手を出してキュッキュッ


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子どもたちの目が、耳が、釘付けとなり、質問もたくさん投げかけ、長い時間集中していました。自由時間になっても、他の遊びに移らず、ご持参いただいた道具を触りながら自分たちで工夫して遊びこみました。

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凄く盛り上がり、あまりの完成度の高さに「普段から講義をされているんですか?」と聞くと、講師の先生からは「初めてです。昨年、担当された医師のお母さんから様子をヒアリングして、対策を立てておきました」と。引継ぎまでされていて驚きました。ご多忙な中、感謝です。

年長の女の子が「わたし、お医者さんになる!」というと、講師の先生は「それは是非!医師不足だから有難い!」と返事をしていました。笑

子どもたちが将来何を目指そうとも、強い探求心や好奇心があれば、その世界は楽しいものであり、自分だけの発見もあることと思います。幼児期の体験の集大成がそれにつながることと思います。






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表現する楽しさ 日本文化と古典の世界

「クッキングの活動なのに、こどもたちの姿からは“やらせている感”が・・・」「発表会をすると一部の子以外はやる気が・・・」というような話を、幼稚園や保育園で研修講師として伺うとよく聞きます。

“こどもの何を育て、どのような人間になってほしいのか”。わたしたち現場の援助者は、毎日でもこれについて考え、振り返ることをしなければ、“船を安全に先導したのはいいが、別の港についてしまった!”という事態に陥ります。

改訂された3法令(幼稚園、保育園、こども園)の指針では、“幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿”が示されております。これは、勤務する園の方針に関係なく、どの園でも実現を目指すべき指標です。

環境設定(活動)においては、私の園でも試行錯誤を積み重ねてきましたが、先日、「伝統文化に親しむ日」では、偶々これまでにない達成感や発見がありました。

講師が「いたずら鴉(からす)」という三味線童謡をこどもたちに何回か聴かせ、登場する人や物を自分たちで発見させ、役作りも話し合いながら一人ひとりに自由度を与える、ちょっとした劇遊びを行いました。

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そのようにしたら、なんと、年少の園児たちも含めて自ら積極的に参加をし始め、しかも「もう一度」「別の役もしたい」と自分たちからリクエストがあり、結局、7~8回ぐらい繰り返しました。

多くの子が『表現する喜び』をつかみ、自信や達成感にあふれた瞬間でもありました。講師もとても驚き、この時偶々他の園からお手伝いに来てくれていた経験豊富な先生も、また同様に驚いておられました。
 
年少の園児が自ら難しい役をやりたいと言えるのには、年長の園児たちの“献身的なリーダーシップ”があります。

“献身的なリーダーシップ”とは、お手本を自慢気にみせるのではなく、サラッっとやってみせて年下の園児たちが真似てみたいといったときには、サポートする側にまわるという姿です。

(時々書いていますが、リーダーシップとはグイグイ引っ張っていくだけのものではありません)

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表現する楽しさと喜び。絵画や造形だけでなく、日本の文化でも味わってもらいたいと思います。このような体験を重ねて成長した子どもたちは、きっと将来、異なる国の文化をもつ人たちともそのよさをシェアでき、価値を伝えられるだろうとも思いました。






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サイエンス活動「空気の不思議・実験」

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企業の研究所に勤務する園児のお父さんが特別な機会を設けてくれました。
様々な道具を用意してくれて、マジックショーのような不思議な光景を目の当たりにしたこどもたちは、興味津々、熱心にお話を聞いていました。

◎以下、すべて「空気」の移動や作用だけによる事象
・ピストンでどうして水面があがったり、下がったりする!
・空気鉄砲 “ポン”と音がしてすごい勢いで栓が飛び出す!
・ガラス瓶の中の小さな風船を手を使わずに膨らませる!
・注射器同士をつなぐと何が起こる!
・ペットボトル、空気を吸い取るとパリパリに薄くなる!
・ボールが宙に浮いた!

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見せてもらう実験が終わった後は、たくさん用意してくれた実験道具を使って自由に遊ぶ時間をつくってくれました。この時間はとても大切で、観て感動して終わってしまうのと、自らの手でそれに触れ、試行錯誤するのでは全く価値が違います。(保護者が講師をしてくれると、教育方針を日頃から共有してくれているのでとてもありがたいです!)

園児たちは盛り上がり、様々な作用や力を自ら働きかけ、自分たちだけの実験が始まりました。空気というものが大きなパワーや可能性を持っていること、わたしたち大人が感じる世界とは違い、またそれ以上に、幼児たちはきっと大きなものを感じたでしょう。






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「外遊びをしない」リスク

今年の暑さは本当に酷なものですね。開園してから12年目ですが、学校などでは屋外のプールまで中止になる等、ここまで危険な暑さを感じたことはありません。水分補給、塩分補給、睡眠時間など、熱中症対策を普段以上に心がけたいと思っています。
 
一方で、私の園の職員たちは、そんな気温の中でも“隙があれば”外遊びを入れようと準備をしています。隙というのは、危険を背負ってという意味ではなく、天気予報に反して気温がそれほど上がらなかったり、風が少し吹いたりして体感気温がやや低いなど、危険を負わない範囲で外に出られる状況になった時のことです。もちろん、朝の早い時間など短時間に限定し、慎重に状況を考えてのことですが。

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猛暑シーズンでも「隙」をみて。これは方針だからそのようにさせているのではありません。むしろ私の方がブレーキ役です。職員が外遊びに出ようとするのは理由があり、集団生活において一日中(8~10時間)室内にいることにも「リスク」があることを何度も経験してきているからです。室内でも運動して汗を流すことはできますが、自然を感じながらの外遊びほどの発散は得られません。発散できなければストレスが溜まり、情緒の不安定や集中力の不足、表現力の乏しさ等にもつながります。
 
ストレスが溜まれば、こども同士のトラブルも起こりやすくなります。直接怪我につながるようなこともあれば、言葉でのいざこざも増え、集団生活においては人間関係にも影響します。時々相談を受ける小学校の学級トラブルなどでも、そもそも身体的なストレスが関係しているのではないかと感じることが多くあります。幼児たちもこれから2学期は運動会の練習、お遊戯会の練習などで外遊びの時間が減りがちです。
 
先日、遊びに来てくれた小一の卒園生は、「学校は座っていることが多くて体が全然疲れないから、夜、眠れない日が多い」と言っていました。私が小さいころは、休み時間や放課後に走り回って遊んでいたので、あまり授業で座りっぱなしでも気になりませんでしたが、今のこどもたちはそのような環境には置かれていないと感じます。聞いたり、書き写したり、座りっぱなしの授業は身体発達の著しい時期の児童たちには苦痛かもしれません。
 
まだまだ暑い日が続きそうで夏本番はこれからだと思いますが、一日一日、子どもたちの集団生活が快適に、健康的に送れるよう、前代未聞の暑さを乗り越えていきたいと思っています!






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本日発売 電子書籍版「世界基準の幼稚園」

著書「世界基準の幼稚園(光文社)」の電子書籍版が、本日7月27日から発売(配信)となりました。海外に住む方で強く興味を持って下さった方は既に日本の友人や親せきから取り寄せて読んでくれたという声も多く聞きましたが、まだそこまでしていない方も多いと思われますので電子書籍化は念願のものでした。


私は、原稿を書き進めている時、特に中国や韓国、香港などの東アジアの方々の役にも立ちたいという動機づけが大きく働いていました。最近は、東南アジアでも“早期教育”が過熱化している傾向にあり、幼児期にしか身につけられない大切な資質や土台が作られていないのではないだろうか、と思うことが多くなりました。これでは英語やプログラミングのような領域で多少先行したとしても、単なる頭のいい子として将来の天井がみえてしまいます。これからはアジア諸国でも人格形成面での課題が後で問題にならないか心配です。

現実として、子どもにやってもらいたいこと、やらせたいことがしかも割と安価で手に入る時代となった中、“外遊び”や“食育”という時間や労力がかかることをやり続けるということは「勇気」がいります。また、周囲が月曜日から金曜日まで習い事でスケジュールが埋まっている中、自分の子には“自由時間”を与えるということも「勇気」がいります。“愛着”の大切さが分かっていても、すぐに成果が見えないから続けるには「勇気」がいります。その勇気を届ける意味でも、海外に住む方、これまで手にしなかった方にこの電子書籍版が少しでも心の支えになれば嬉しく思います。

私は、日本やアジア諸国ではこれから「エリート教育」は、受験競争教育と自由競争教育に二極化するのではないかと思っています。人口規模からして、また国民の成熟レベルからして国全体が欧州各国のように変わることはすぐには起きないと思っています。しかし、国の中でエリート教育が二極化する現象はどんどん進んでいくように感じます。

また最近は、北欧の幼児教育のあり方についても必ずしも長所ばかりではないと感じるものがあり、日本人だから、アジアから発信できることもあると思うようになってきました。著書の翻訳版はまだ決まっていませんが、電子書籍版の発売を機にますますアジア全体を視野に教育というものを考えていきたいと思っています。




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橋井健司。保育士・研修指導講師。新教育デザイニング株式会社 代表取締役。社会福祉法人の監事。

著書
「世界基準の幼稚園~6歳までにリーダーシップは磨かれる」
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