年長が登山活動として最終回となる「高尾山」に行きました。1回目は標高約100m、2回目は300m、今回は600mです。これまでの体力や意欲を考慮した上で登りはケーブルカーを使わず、太い木の根っこや岩が階段状に重なる箇所が幾つもある最も険しいコースで頂上を目指しました。また、季節の自然体験も兼ねて紅葉が最も美しい時期を選び、それを一番多く感じられるコースとしても選択しました。
参加した園児はとても楽しみにしてくれていたようで行きの電車の中では登山マップを見ながら「次は富士山登りたい!」とも言いながら、盛り上がっていました。ただ、登り始めると今までとは違い、自分のひざを越えるような高さで石や根がいくつもいくつも続き、やっと辿り着いたと思った展望台は頂上までまだ半分の距離でした。この日は今年一番の寒さで太陽も出ていない天候でしたが、それでも「暑い!」と上着を脱いで果敢に登っていく園児の姿に、行き交うご高齢の登山者の方々からは「ねぇ、小学何年生なの?」と声をかけられる場面も何回かありました。
後半の1.5kmは徐々に体力も消耗し、休憩の間隔は短くなりましたが、それでも1分も座れば「もう出発する!」と早足で歩き出し、大人の回復能力との違いに私の方が置いて行かれそうになりました(笑)。
その後も登っても、登ってもまだまだ続く坂道に「まだ着かないね~」とため息も増えてきましたが、「じゃあ、途中でお弁当にしようか」と聞くと「いやだ、頂上で食べたい!」と登り続けました。前回の登山で味わった“頂上での味”が忘れられないようです。山々のきれいな紅葉も子どもの気持ちを励ましてくれるようです。
最後は途中で後ろにひっくり返りそうになる程の長く険しい階段が続きました。2時間弱を休憩4~5回で頂上に着いた時には最後まで力を振り絞った今までに見たことのない勇敢な表情をしていましたが、お弁当を食べると達成感に浸る間もなく「ケーブルカー乗りたい」「てんぐ見たい!」ともう次の目的に気持ちが向いていました・笑。下山の最中には「サル園」にも立ち寄ると、飼育員さんが猿社会のルールや生殖などをサル山の中からマイクを使って説明してくれる時間と偶々重なり、貴重な体験もできました。
往路の電車は朝のラッシュで半分以上立つことになるためそこで消耗する体力や集中力もある程度計算して登山に臨んでいますが、それでも今回は本当によく頑張りました。前回も今回も園児が前を歩き、もし途中で無理そうだったり、意欲が続かなければそこまでの努力を讃え、いつでも引き返すつもりでした。帰り道には「地獄のような階段だったよね~」「楽しかったけど本当に大変だったね~」と笑顔で振り返りながらも今までとは違う言葉が出てきました。苦しくても自ら最後までやり遂げる強い意志を持つようになった成長に感動もさせてもらいました。今回の成果はきっとこれから先に日常生活で出てくることと楽しみにしています。小学校へ向けて大きな自信にもなったことと思います。
登っている最中には来年、再来年登る子ども達の姿も頭に浮かびました。園に戻るとその子たちが輝かしい顔をして年長さんの帰りを待ちわび、取り囲んでいました。新たな歴史を作ってくれた年長さんと荷物や集合時間など準備にいろいろとご協力をいただいたご父兄、先生たちに心から感謝をしております。


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