IMG_2439
年長が3回目の登山となる600mの高尾山へ行きました。行くか行かないか自分で決める今回は参加しない子もいると思いましたが、意向を確かめた時には二つ返事で「行く!」という声が響き、園児たちは期待を膨らませていました。
当日は天候に恵まれながらも、今回のびわ滝コース(6号路)は沢沿いに山頂まで進むほぼすべてが日陰のコースであり、足元からジメジメ、ひんやりとした空気に包まれました。
前回の登山からまだ2ヵ月ですが、園児たちの表情は自信に溢れており、黙々と頂上へ向かって急ぎたい男児も、おしゃべりをしながらゆっくりと登りたい女児も、落ち葉や木々などの自然を楽しむ余裕がありました。途中は沢にも下りてカニがいないか探したりもしました。前回山頂で食べたお弁当の味が忘れられないらしく、それが頑張りへの意欲にもつながりました。最後の階段は昨年の年長児が「地獄の階段」と名付けたほどで今回もきついものでしたが1、2回の休憩でやり遂げ、山頂では本当に嬉しそうな顔で友達とお話をしながら仲良くお弁当を食べていました。下山する際は少し疲れ気味でしたが、園児たちの要望でサル園にも立ち寄り、最後はケーブルカーで下りました。行き帰りの電車は乗り換え3回の中、途中座れない区間も多くありましたが、年長らしく我慢するところでは我慢をし、ぐっすり寝ても起きる時にはスクッと起きて行動をすることができました。


3回の登山を通し、回を重ねるごとに園児たちの表情が凛々しく自信に溢れるようになりました。どの回も子ども達の意思と主体性を尊重し、進むこと、休むことなど自分たちで決めてきました。そして最終回では、下見をした時に危険箇所と感じたところのほとんどすべてを子ども達が自分で先に気づき、友達や先生に注意を促す等、驚くほど成長を感じる姿がありました。また、トレッキングシューズをきっかけに「蝶々結び」が出来るようになった姿もあり、登っている最中には園にいる年下の子たちのことを何回も思い出しては「うさぎさん(年少)達今ごろ何をしているかな~」「○○ちゃんも大きくなったらここに来るんだよね」等、言葉にしてくれるのも嬉しい姿でした。
IMG_2458
特に嬉しかったのは園で一番の恥ずかしがり屋の年長児たちが、前回の登山の山頂で誰もいない中「ヤッホー」と何回もお腹から大声を出した快感を覚え、今回は大勢の人がいる中でもそれを自分からやりたいと言って出来たことでした。最初は「みんな見てるからやめようよ」「怒られるよ」等と言いながら一旦下山を始めようとすると、「やっぱり戻っていい?」と言いだし、“これはまたとなく成長できるチャンスかもしれない”と思いながら実はそれだけのために2回ほど山頂に戻りました。
翌日、みんなの前での報告会でも楽しかった様子を、笑顔を持って言葉で伝えることができ、聞いている園児たちの顔にも将来を楽しみにする期待感が膨らみました。「頂上から見た景色がきれいと言ったけど、“どんなふうに”きれいだったの?」と言う年下からの鋭い質問にも、『絵みたいにきれいだったよ!』と前日実際に景色を前に言葉にしていたことをそのまま返していました。また、前回も今回もみんなの前で“自分の至らなかったこと”を互いに笑顔で自分から言う姿には大変感動し、本当の「強さ」の芽生えを実感しました。(自分の弱さをさらけ出せることこそ本当に強い人間という意味です)
年長児の姿には登り切った達成感に浸る姿はなく、自分の行動に対する「責任感」や他人に対する「思いやり」が明らかに増したように見えます。自分の強さを実感することで、自分の弱さも隠さなくてよいということも学んでくれたように思います。