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子ども達に英語に触れる機会を提供するため、海外出身の英語の先生たちを定期的に紹介してもらっています。10年ほど前は、英語が母国語ではないアジアの先生たちは発音や語彙力の点で劣ると感じ、受け入れしてきませんでした。費用も欧米の先生たちに比べて下げて提案されることも多く、差がはっきりとしておりました。

ところがこの数年「異変」を感じています。フィリピン、マレーシア、インドネシア、ミャンマーなど、どの国の先生たちとお会いしてもネイティブ英語とほとんど差がないほどの発音と語彙力を身に付けており、驚くことにみんな留学経験がなく、自国の学校の授業で身につけたというのです。

昔はアジアの人たちの中で流暢な英語を話すのは、自国ではかなりの裕福な家庭で育ち、米国などへの留学経験があるというような人たちでした。現在は留学経験がなくても英語をかなりのレベルまで上達させることができるということは、特別な富裕層に限らず、流暢に英語を扱える人たちがかなり増えているということも推測できます。更に驚いたのはこれだけは日本人が一番と思っていた、きめ細かくて緻密な企画や準備さえこのアジアの先生たちが完璧にこなしてくることです。

アジア各国の大学進学率が3~4割となる中、相当な数の人たちが高い技能や知識を身につけながら英語も自在に扱えることが想定されます。これはグローバル社会でのこれからの競争を考えた時、日本の子ども達にとって脅威でもあると言えます。


一方、日本の中高生はどんな英語授業を受けているでしょうか。コマを増やしたり、ネイティブの教師を招いたり、英語教育の充実が図られておりますが、その内容は“トランスレート・イングリッシュ”または“バック&フォース・イングリッシュ”と名付けたくなるほど、日本語脳をフル稼働させて「話せない英語」を粛々と昔と変わらず学んでいます。高校受験、大学受験もこれの延長で出題されます。

学校の英語に慣れてしまうと、英文に接する度に脳内は車の運転に例えるとギアを常に「R」に入れる癖がつきます。これが致命的です。本来は「D」ギアのまま時々ブレーキだけ踏んで戻らずに前進しなければいけないものです。英語は運動神経のいい子が身体感覚的に楽しく学べる学門なのに、学校英語は理論から縛り付けるように始まるため、そういう子を嫌いにさせてしまいます。いくつかの国際調査でも日本人の英語力はアジア最低レベルという結果が示されております。

専門ではないのでここまでにしておきますが、必ず話せるようになる適切な勉強法に興味のある方は<世界の非ネイティブエリートがやっている英語勉強法(著者:斉藤淳氏)>や<目指せ日米トップ大学ダブル合格―TOEFL JuniorテストからTOEFL iBTテストへ―(著者:福原正大氏> などに詳しく書かれておりますのでご参考下さい。
どちらの書も英語を英語の順番のまま日本語に訳さず身体に入れていくことを重視しており、特に前者は「"apple"はりんごではない」「英語は大脳ではなく、尾てい骨で覚える」「前置詞は『日本語の意味』を覚えてはいけない」というような印象的で大切なポイントが数多く示されております。

中学、高校で6年間英語の授業を受け、宿題もやって勉強し、それでも話せないというのは異常な学習法と思って間違いないと思います。決して日本人だからではありません。こんな学習をしているようでは小学校で英語の時間を増やしても効果がありません。英語は中学高校の不毛の6年間が、人々を不安にさせ、あまり効果のない更なる前倒し学習を招いていると感じます。

幼児たち(日本人同士)が時々、朝、”Good Morning!”とキラキラした笑顔で言い合っています。それは「おはよう」や「おはようございます」の姿ではなく、Good Morningにしかない姿です。つまり、Good MorningはGood Morningであり、「おはようございます」ではないということです。中学・高校の英語授業が徹底的に改善されることを心から望みます。

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