先日、子どもたちの絵画や造形表現を保護者の皆さんに観てもらう作品展を開催しました。親御さんに作品を観てもらっている時の子どもたちは飛び切りの笑顔で輝き、全身から喜びがあふれていました。今回は、少し視点を変え、子どもたちが保護者や先生に何を見てもらいたいと思っているのか、保育士として、子どもの代弁者になって書きました。


① ストーリーの共有

子どもたちは作品の出来栄えより、自分が何に感動し、どんなことに喜び、どんな気持ちを作品に表現したのか、「ストーリー」を知ってらいたいと思っています。言葉が話せるようになることと、自分の感情や心を適確に表現するできることとは別です。
子どもたちは、“わたし(ぼく)の心の中を観てね”と、作品を観てもらうことで一緒に心の中を楽しんだり、悲しんだり、共感してもらいたいと思っています。


② 全身全霊をつくした魂

「神ってる」という言葉が今年の流行語大賞になりましたが、幼児が作品づくりに没頭している時の姿は、周りでどれだけ騒いでいても気にならず、まさに「神ってる」という言葉が似合うような姿で全身全霊を尽くしています。幼児は何かに憑りつかれたようにすべてを注ぎ込み、没頭することで自分の限界を越え、その瞬間に達成感があります。
子どもたちは、“わたし(ぼく)、こんなにがんばってるんだよ”と、全力で乗り越えた軌跡を観てもらいたいと思っています。


③ コミュニティの中での自分

作品は個人作品でも、子どもたちはクラスメート(お友達)と互いに影響を与え合いながら日々生きており、それが作品に投影されています。子どもたちが友達のものも見せたがることは、自分の周囲のことを知ってもらいたいためでもあります。(普通に生活していれば)比較をしてもらって評価する言葉が欲しいとは思っていません。
みんなの作品がある中で自分のものを観てもらうことは、自分がどんな生き方をしているか示せる場でもあります。
子どもたちは、“わたし(ぼく)、こんなに楽しく(たくましく)生きているんだよ”と観てもらいたいと思っています。

たとえ、もし①~③に対して否定的なものが表出されていたとしても、子どもがそれを表現し、大人が現状を受け止めるという行為はとても意義があるものです。日常の環境において対策を考えるヒントにもなります。


以上、作品展示における「子どもたちが観てもらいたいもの」について、子どものこころの中の視点から、頭に浮かんだことを簡単にまとめました。




『幼児園First Classroom』 
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『新教育デザイニング』 
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