幼児教育とグローバル基準の保育

幼児のファンタジーな世界と無限の可能性。小さな発見やフローの積み重ねからイノベーティブな未来を創る。有能感を持った自立した人間として、生涯を通して学び続ける資質を持って成長できるよう、今しかできない幼少期の土台作りを支援します。

発達理論と幼児心理

片付け過ぎに注意!~前編~

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昨年のことですが、園児たちと公園にいき、周辺の雑草や草花がきれいに刈り取られている状態を見た時、5、6歳の女の子たちから「え~、これじゃあご飯がつくれないよ!」とがっかりする声があがりました。。。

 

こどもたちは普段から公園の真ん中で遊ぶことよりも、隅っこで遊ぶことを好み、よく雑草や草花をつんで創造的なごっこ遊びを、数人で意見を交換し合いながら楽しんでいます。真ん中の広いスペースよりも、端っこの方で宝探しをするように楽しんでいる子もいます。

 

端から端まで草花がきれいに刈り取られ、掃除が行き届いてツルンとむきだしになった地面は、こどもたちにとっては心地よくないようです。当然、虫もいなくなります。片付けが徹底されているという点で大人目線では評価されるのかもしれませんが、こどもからすれば殺風景です。公園は遊具で遊び、鬼ごっこをするだけの場ではありません。

 

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今年開園した新園に隣接する公園でも、今週、そろそろ赤色や黄色の落ち葉が増えてきたな~と遊びの展開を考えてワクワクしていると、見事なほどスピーディーに落ち葉が回収されて土しかない状態になっていました。(さすが、日本人というような取りこぼしのない見事な清掃ぶりです。笑)

 

一方、公園の整備については、常にごみを片づけてくれたり、暴風雨のあとにもすぐに倒木などを撤去してくれたり、衛生面や安全面では大変感謝しています。また、新園は大きな公園の玄関のような場所にあり、少し風が吹けば落ち葉が玄関に舞い込んでくるのでこれが大量になれば本当に掃除が大変だと近隣の方々の気持ちも想像はつきます。

 

ただし、です!イノベイティブな感性をつぶさず、将来の社会を担うこどもたちの教育的な観点から考えると、植物や落ち葉などの管理についてはもう少しルーズになってもいいんじゃないでしょうか~と思います。紅葉のきれいな落ち葉、ザクザク踏んで楽しめる落ち葉、次々と片付けないでくれ~!笑



<第3刷が配本されました>




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第3刷が決まりました「世界基準の幼稚園」

先々週、突然、一年ぶりぐらいに出版社からと連絡が入りました。「重版(第3刷)が決まりました!」という内容で大変驚きました。一回目の増刷から一年半近くたっており、もうないかと思っていたので大変うれしかったです。お読みいただいた皆さん、どうも有難うございます。

出版をしてよかったことの一つとして、理念や志を共有する「仲間」が集まるようになったことがあります。園も今年から2園となり、どちらの園も新しい職員を迎えてみんなで主体的に考え、動き、私では到底思いつかないような保育内容を展開してくれています。

これまでの園では個別スペースが創られたり、担任が子どもと徹底的に対話をしながらショウアンドテルなどは子どもたちだけで運営するようになったり、細かな配慮が行き届き進化しています。
また、新園については2、3歳児から毎日自分の言葉で表現をする機会を設けたり、当番の仕事をつくったり、環境を生かして雨の日でも普通にレインコートをきて自然散策をしたり、経験豊富な職員たちがきめ細かく、同時にダイナミックな保育を展開してくれています。

どちらの園も、新しい仲間の加入によって「世界基準の幼稚園」で書かれている時期よりも進化と発展をしており、職員によってつくられていく「続編」を、とても楽しみにしております。子どもたちも生き生きとしています。保護者の皆さんにおいても著書が出てからは特に共通理解も進むようになり、有難く思っています。

一方で、本が出てから“背負わなくてもよい”プレッシャーを職員たちがもつようにもなりました。仕事をするうえで程よい緊張感は大切なことですが、「もっと〇〇しなければならない」というプレッシャーをもつと、家庭での子育てでも同じですがやはりどこかで無理が生じてしまいます。。本に書かれていることは、決してオーディションで選ばれた職員がした保育の話ではなく、特殊な職員教育を施してうまれたものでもなく、地味な日常生活を愚直に積み重ねて生まれたものです。

壁というものは心の中にあるものですが、その壁を高くするのも低くするのも自分しかできず、これまでの私の仕事はどちらかという現場へのエンパワーメントでしたが、これからは調整や支援がメインではないかと、私自身も第3刷を期に人間として成長できるよう努力したいと思っています。

さて、昨日は京都から講師を招き、伝統文化に親しむ機会(三味線と能の世界に触れてみよう)を親子講座として設けました。こちらの講師を紹介してくれたのも、京都で本を読んでくれた教育関係者の方でした。伝統文化や食育、アートでも、本のおかげで理念を共有する様々な専門家とつながることができました。

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累計の発行部数は7,500部となりました。ここまで来ると、一万にたどり着くといいな~と少し欲が出てしまいます(笑)。まだ読んでいない方、ぜひお読みください!そして、ご友人やご家族へのプレゼントなどにもぜひお使い下さい~!!









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“Wonderful Fours(素晴らしい4歳)”の条件

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英語でイヤイヤ期のことを、Terrible Twos, Horrible Threesと表現し、対比的に4歳のことを ”Wonderful Fours”という言い回しがあります。

しかし、この“Wonderful Fours(またはFive)”のような喜ばしい姿は表面的なものであり、発達における”Wonderful Fours”やfiveは誰にでも自動的に訪れるものではありません。

マリア・モンテッソーリは、手指を使って難しい作業を克服することに満足感を示す子どもたちから無秩序で自分勝手な行為が消え、自分をコントロールできるようになるという共通の姿を見出し、それを「正常化」と名づけました。反対に、このような活動に集中できない環境で育つことを「逸脱」と呼び、そのような子どもは無気力で他人に依存的になったり、心理的な防衛の現象によって他人の考えを理解することを阻止したりする行動をとるなど、後の成長に大きな影響を与えると『幼児の秘密』で解説しています。

私が保育現場で抱いた実感もこれに共通しています。特に2、3歳児の担任には毎年「作品はつくらなくていい(年中になってからでいい)」「手指を動かす“運動”を中心に計画を」と、造形や絵画などの表現活動を通じては度々お願いします。

形や見栄えのいいものをつくれば、親にも喜んでもらえ、こどもにも大人の笑顔はよいものなので理解はできるのですが、モンテッソーリのいう「逸脱」は絶対に避けなければいけないものであり、そのためには手指をかなりしっかりと動かさなければなりません。

また、モンテッソーリは同著において「知性と結びついている真に特徴的な運動は…『手の働き』とことばです。身体の形態学においても、歩行の機能においても、この『手が自由になる』ことが人間の特徴です。」とも述べています。生物学に精通した彼女は、人間が人間として進化した由縁(サルやチンパンジーと違い人間に進化した理由)は手の働きがもとになっており、そこには人格をも形成する大きな秘密があると言っているのではないでしょうか。

彼女は「ひとたび逸脱が起こったなら、それを幼児期に取り除かないと、その人に一生ついてまわる可能性があります」と明言しています。学びや教育というものは後からでも学べるものもあれば、その時期にしか獲得できないものもあります。

6歳までの幼児期に何を優先すべきか。特に2、3、4歳は重要な時期です。私の考察では、「Wonderful 5または6」のために2~4歳は幼児期の中でも最も配慮が必要な時期です。 園ではもちろんのこと、家庭でも手指をつかった遊びをぜひ重視していただければと思います。

その一助にもなればと思い、“家庭でできる、手指をつかう遊び”の親子講座を6月の土曜日に設けます。ご関心がある方はぜひご参加ください。(どなたでも参加が可能です)


第4回 親子講座 造形・サイエンス遊び  6月8日(土)
http://innovative-sprout.com/archives/1074649237.html




幼児の秘密
マリーア・モンテッソーリ
国土社
2003-05-01




フロー体験 喜びの現象学 (SEKAISHISO SEMINAR)
M. チクセントミハイ
世界思想社
1996-08-01









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第3回 子育て支援講座 はせがわわかさん

第3回は親子講座ではなく、子育て・親育て支援につながる講演会を企画しました。今回は私の講演ではなく、親の立場からお話できる方にお願いしたいと考えていたところ、大変ピッタリの方にご快諾いただききました。

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昨年著書を出版し、当園にお子さんを3年間通園いただいた経験もある長谷川和香さんに講演してもらうことになりました。一冊目の著書、「世界トップ機関の研究と成功率97%の実績からついに見つかった!頭のいい子にする最高の育て方」は、増刷を6回繰り返し、なんと現在23,000部にも至っているようです!(私の本の4倍です)。また、今月20日にはこれも驚いたことに新刊も出るそうです。(「1人でできる子になるテキトー子育て|世界トップ機関の研究と成功率97%の実績からついに見つかった!」

長谷川さんは当時お子さんが2歳だった時も、現在も、フルタイムで会社に勤めながら子育てをしているママ(リケジョ)です。理系出身の専門性から教育や子育てに関する国内外1000以上の論文や研究結果を読み解き、本にしたということで大変興味深いと思っています。

出版社さんによる商業目的の紹介では「著者は子育てオタク」と書かれてますが、実際は全然そんなことありませんので、ぜひお会いしてみてください。笑。

子どもも一人ひとり個性があり、違うように、家庭や子育てもいろいろでよいと思います。今回の講演会は“子育ては〇〇であるべき”というような内容ではありませんので、ぜひお気楽にご参加ください。

そして、天気がよければ、アフターイベントは目の前に広がる羽根木公園の豊かな自然の中で息抜きをしていってください!子育てにおいてママが元気で明るいことが何より大切です。


第3回講座 子育て・親育て支援セミナー  
講演者:はせがわ わかさん
23,000部突破「世界トップ機関の研究と成功率97%の実績からついに見つかった!頭のいい子にする最高の育て方」の著者。ハッピーエデュ代表。新刊は4月20日発売・予約受付中

内容:科学的エビデンスに基づく最高の育児。実は間違いだった一般の子育て常識など。

5月11日(土)10:00~11:30
~講演とともに意見交換のための交流会も設けます。
会場:梅丘パークホール(小田急線・梅ヶ丘駅 徒歩1分) *幼児園 First Classroom 梅ヶ丘隣接です
参加費:3,000円(税別) *会場の都合上お子さんの同伴はご遠慮をお願いします。乳児さんの場合はご相談下さい。(飲み物などは各自でご持参ください)

<お申込みはこちら>
https://ws.formzu.net/fgen/S5475709/
定員に達しましたら締め切りとさせていただきます。講師へのメッセージもあれば是非添えてください。



〇ご参考
本日発売 「頭のいい子にする 最高の育て方(はせがわ わか)」





「外遊びをしない」リスク

今年の暑さは本当に酷なものですね。開園してから12年目ですが、学校などでは屋外のプールまで中止になる等、ここまで危険な暑さを感じたことはありません。水分補給、塩分補給、睡眠時間など、熱中症対策を普段以上に心がけたいと思っています。
 
一方で、私の園の職員たちは、そんな気温の中でも“隙があれば”外遊びを入れようと準備をしています。隙というのは、危険を背負ってという意味ではなく、天気予報に反して気温がそれほど上がらなかったり、風が少し吹いたりして体感気温がやや低いなど、危険を負わない範囲で外に出られる状況になった時のことです。もちろん、朝の早い時間など短時間に限定し、慎重に状況を考えてのことですが。

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猛暑シーズンでも「隙」をみて。これは方針だからそのようにさせているのではありません。むしろ私の方がブレーキ役です。職員が外遊びに出ようとするのは理由があり、集団生活において一日中(8~10時間)室内にいることにも「リスク」があることを何度も経験してきているからです。室内でも運動して汗を流すことはできますが、自然を感じながらの外遊びほどの発散は得られません。発散できなければストレスが溜まり、情緒の不安定や集中力の不足、表現力の乏しさ等にもつながります。
 
ストレスが溜まれば、こども同士のトラブルも起こりやすくなります。直接怪我につながるようなこともあれば、言葉でのいざこざも増え、集団生活においては人間関係にも影響します。時々相談を受ける小学校の学級トラブルなどでも、そもそも身体的なストレスが関係しているのではないかと感じることが多くあります。幼児たちもこれから2学期は運動会の練習、お遊戯会の練習などで外遊びの時間が減りがちです。
 
先日、遊びに来てくれた小一の卒園生は、「学校は座っていることが多くて体が全然疲れないから、夜、眠れない日が多い」と言っていました。私が小さいころは、休み時間や放課後に走り回って遊んでいたので、あまり授業で座りっぱなしでも気になりませんでしたが、今のこどもたちはそのような環境には置かれていないと感じます。聞いたり、書き写したり、座りっぱなしの授業は身体発達の著しい時期の児童たちには苦痛かもしれません。
 
まだまだ暑い日が続きそうで夏本番はこれからだと思いますが、一日一日、子どもたちの集団生活が快適に、健康的に送れるよう、前代未聞の暑さを乗り越えていきたいと思っています!






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橋井健司。保育士・研修指導講師。新教育デザイニング株式会社 代表取締役。社会福祉法人の監事。

著書
「世界基準の幼稚園~6歳までにリーダーシップは磨かれる」
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