幼児教育とグローバル基準の保育

幼児のファンタジーな世界と無限の可能性。小さな発見やフローの積み重ねからイノベーティブな未来を創る。有能感を持った自立した人間として、生涯を通して学び続ける資質を持って成長できるよう、今しかできない幼少期の土台作りを支援します。

発達理論と幼児心理

本日発売 「頭のいい子にする 最高の育て方(はせがわ わか)」


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3年間、園に通ってくれた理系ママの保護者さんが商業出版で本を出されるということで、先々月、相談を兼ねて久しぶりに大きくなったお子さんと一緒に遊びに来てくれました。


私は、家庭の子育てにおいてはみんな自己流である程度感情的でもいいと思っている方なので、メソッドのような本にはあまり関心はないのですが、長谷川さんの著書はご自身の理系のキャリアを生かし、世界中の文献を読んでまとめた理論ということで、読ませていただくのを大変楽しみにしていました。

実際に読んでみると、最初の遺伝や先天性の部分は本の構成上か、私の知っている長谷川さんのイメージから遠く、それほど心に響かなかったのですが(笑)、すぐに当時の長谷川さんがお子さんに向けていた優しい眼差しや温かい心と重なる内容が続き、これは長谷川さんだから書ける本だということが分かりました。1章 コミュニケーション、2章 生活習慣(食事や睡眠)、3章 遊びがあって、最後に4章で学習があり、親の関心に沿って全体像を描いているものと思います。私にとっても勉強になる内容が沢山ありました。

特に印象的だったのは、「愛着(アタッチメント)」や「食事」、「母親と父親の役割の違い」について丁寧に触れ、「スマホやゲームなど電子機器類は買い与えない方がよい」という、一見文系の専門家や専業ママが我流で言いそうなことを、フルタイムで働く理系ママが根拠のある理論で紹介するという本は珍しいものと思います。その点で、この本は客観的にも大変読みごたえがあります。(長谷川さんは当時からフルタイムママです)

「食事」については、当時、長谷川さんご自身のお子さんに強めの食物アレルギーがあったので、お弁当をもってきてもらう期間が長かったのですが、フルタイムで働きながらいつも丁寧に対応していたお母さんの姿が本の内容と重なって思い出されました。

また、お父さんも大変積極的で協力的な方で当時の担任が「七夕会」での劇をお願いした時にはご両親で受けてくださり、そんな温かさも本から感じました。私にとっては理論だけの本ではなく、また、子育てマニアやお受験ママが書くような本でもなく、子どもを大切にするごく普通の母親が自分のキャリアを生かしてみんなのためにと書いた本のように感じます。

『世界基準の幼稚園』とも共通する点がたくさんありますので、家庭での実践編として、また保育現場での具体的アプローチのヒントとして、ぜひ手にとって読んでみていただければと思います。


#一般論ですが、タイトルや表紙まわりには商業出版の場合、著者には決定権がありません。タイトルで引いてしまった方も、是非、中を読んでみてご判断下さい!笑





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「創造性と探究心をどう育むか」 大学イノベーション研究所セミナー

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最近は講演の依頼をいただく機会が増えましたが、普段は幼稚園・保育園または小学校の関係者や子育て世代の保護者向けのものが中心です。時々、ビジネスリーダー向けや起業をテーマにした講演での依頼はありますが、今回は、これまでのどれとも違う、大学教職員の皆さんが集まる場への講演依頼を受けました。テーマは「創造性と探究心をどう育むか」。

最初は“どうして私に?”と思いましたが、主催者である大学イノベーション研究所所長の山内太地先生は「探究学習は、幼児教育が核心。高校のALやPBLの優れた取り組みを取材しても、小中学校で一度凝り固まった受動的学習を、再度ほぐしている印象を受ける。乳幼児期の伸び伸びとした能動的な学習の中に、学びのヒントがあるのではないか。」と説得力のある弁をロジカルに展開します。更に「“幼大連携”のムーブメントを自ら起こしたい。参加者には時代の変化の最先端を体験していただきたい。」と、非常に未来志向で大きなビジョンを描いています。

しかし、私はどんなに熱い想いを受けてもその期待に応えられるか自信がなければ、簡単には引き受けません。参加される方々の時間泥棒になるからです。私は、“期待に応えられるだろう”と直感で思い、即OKの返事をしました。
それは昨年、偶々このセミナーに一聴講者として有料で参加した際、驚くほど幼児期の大切さを改めて感じたからです。(この時点では著書を出す前で、主催者も私に講演を依頼するとは全く考えておらず、私も想定していませんでした)
次回はそれに関連し、ある私立中学校の教頭先生から頂いた言葉を引用しながら、続きを書きます。今回の壮大なビジョンを掲げるセミナーの「予告」にもなることと思います。

第4回 大学イノベーション研究所セミナー
【日時】2018年6月16日(土)13:00-17:00
【会場】産業能率大学自由が丘キャンパス2号館
【主催】大学イノベーション研究所(理事長:本間正人先生、所長:山内太地先生)
【テーマ】高大接続教育セミナー「創造性と探究心をどう育むか」
【予定プログラム詳細】
https://www.facebook.com/events/2015065338821186/ 
*参加は大学教職員限定のようです。ご質問があれば主催者に直接お尋ね下さい。













『Firstbook 世界基準のこども手帳』
 
4月始まり 
対象:3歳~9歳ぐらい

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書感 「世界最高の子ども英語」

今回は「ほんとうに頭がよくなる~世界最高の子ども英語(著者:斉藤淳氏/ダイヤモンド社)」を読んだ感想を書かせていただきました。本書は、日本の英語教育のみならず国語教育をはじめとする教育全般においても問題点を共有できる内容が多く述べられています。その中で、私が最も印象深いと思ったのは「早期教育神話は、母語の習得に関する仮説を、外国語の文脈で絶対視しているという意味で、二重に間違っています。」という部分でした。
それは、私自身、バイリンガル環境にいる幼児とこれまで20人ぐらい接してきましたが、“深い思考”を2言語、3言語同じレベルでできる子をまだ見たことがないからです。それを求められればストレスを感じるような姿もあり、どの子も母語に最大の愛着とパワー(生きる力)を表現していると感じてきたからです。


さて、私は語学の専門家ではありませんので、英語についてはこれ以上の書評は皆さんのためにならないと思い、ここからは、私らしい観点で、私しか持たないような気づきと発見からこの本の素晴らしさを特別に皆さんにお伝えしたいと思います。

偶々、この本が発売される3週間ぐらい前に著者とお会いする約束をしていました。斉藤先生は私の著書「世界基準の幼稚園」をお読み下さり、その話から始めて下さいました。驚いたのは、「『すべての土台は愛着』って、これは本当にそう、そうですよね」と最初に言われたことです。まさか、元イエール大の助教授で英語塾を開かれている教育の第一人者の方から、その部分に共感されるとは予想しなかったので大変驚きました。

しかし後日、「世界最高の子ども英語」を読んだとき、その理由がすぐに分かりました。この本では、扱うべき英語教材までメソッドと共に細かく紹介されている一方、すべての章に渡って大切なのは「愛情」だということが示唆されています。「優秀な親ほど誤解しやすい」と50ページに渡って釘を刺すように注意を促しながら、子どもの姿を受け容れ、辛抱強く見守り、教えるのではなく一緒に学ぼうとする姿勢の重要性を強調しています。

6歳までの子育て理論を書いた私の本を読んで下さった方々からは「もっと子どもが小さい時に、早く読みたかった」という声を多く聞きました。中には「子どもに申し訳ない気持ちでいっぱいになり、涙ぐんでしまいました」という方もいらっしゃり、本を書いてよかったのか複雑な思いがした時もありました。

しかし、斉藤先生のこの本を読むと、“親の愛情と姿勢は、どこまでも子どもの学力を支える”ということが分かります。もう6歳を過ぎたら何もできないのではなく、ありのままの姿を受け容れて愛情深く応援し、親自身が学ぼうとする時間と姿勢さえ保てば専門性をもってなくても、子どもは伸びるということが説得力をもって示されています。

そして、この本の最後は、著者自身が自分の母親へ感謝の言葉を捧げて終わります。その理由として著者は「つねに一歩距離を置きながらあたたかく見守り続けてくれた母の愛情が結実したのが、この本だからです。Mom, I love you !」と綴って終わります。母親の影響力の大きさを改めて感じるものでもありました。この本は、英語教育はもちろんのこと、それと関係ない部分でも勇気と希望をあたえ、子どもが何歳になっても親自身が初心に戻るべき大切さに気づかせてくれます。ぜひご一読ください。


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ほんとうに頭がよくなる 世界最高の子ども英語――わが子の語学力のために親ができること全て! [単行本(ソフトカバー)]


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異年齢環境とリーダーシップ

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「リーダーシップ教育」または「リーダーシップ」というと、先頭に立ってグングンみんなを引っ張っていく能力と思う人が多いと思いますが、それはひとつの形態にすぎません。

常に先頭に立ってみんなを引っ張っていくタイプの子もいれば、誰かをうまく先に行かせて後ろから影響力を与えようとするタイプの子もいます。後者を「フォロワーシップ」と呼ぶのは間違いです。それは“ポジション”によって自分の振る舞いを変えているだけで、集団をリードしようとする意欲は変わらないからです。(昨年、冬季五輪でメダルを獲得したカーリングチームの本橋さんが好例です。一歩引いて、もの静かにメンバーの潜在能力を引き出せるリーダーの姿はあまり馴染みがなかったことでしょう。)


私にとって「リーダーシップ教育」を心掛ける上では異年齢環境が欠かせませんが、異年齢で過ごす場をつくれば自動的に思いやりや責任感が育つわけではありません。重要なのはいつでも「個」の成長をそれぞれ支援し、意思を尊重することです。自分の欲求や挑戦心が満たされ、自分に自信がなければ年下の子に優しくしたり、導いたりすることはできません。援助する大人側にきめ細かく特別な配慮やチームワークが求められます。


子どもは記憶に残っていないにも関わらず、不思議なほど2、3歳のときに自分が受けた扱いを2、3年後にそのまましようとします。入園時に十分に自分の意思が尊重された子は、小さな子が入園してきて気ままに振る舞っていても気になりません。自分の楽しみが壊されそうになるときだけ、しつけをするように小さな子を導きます。

今学期は、来月から入園する子たちが慣らし保育として何回か来園しましたが、多くの保護者さんが大きな子たちのリーダーシップに驚いたと言いました。“この子(人)は何をしたいのか”と探り、認め合おうとする基本は、相手の年齢が何歳でも変わりません。“責任はポジションによって変わる”ことも3~4年間の体験を通じて十分に分かります。
来週から入園してくる子どもたちも、3、4年後、きっと素晴らしいリーダーシップをみせてくれるでしょう。多くの卒園生たちがそうであったように。



卒園生のみなさん、たくさんの感動をありがとう!
未来はきみたちのものです! Good luck!


“夢をかなえる秘訣は、4つの「C」に集約される。それは、「Curiosity(好奇心)」「Confidence(自信)」「Courage(勇気)」そして「Constancy(継続)」である。” ウォルト・ディズニー



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「入園式」をしない理由

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小学校から海外へ引っ越された方が最初にビックリされることとして「こちらでは入学式すらないんですよ」というのをよく聞きます。園も、学校も行事といえば、卒業式ぐらいしかないという国が欧米では多いようです。


私は日本で園や学校を運営する以上、文化や伝統の根底にあるものは大切にしたいと思っており、欧米の真似をしたいとは思っていません。運動会も、形やスタイルをかえて行っています。

しかし、ひとつだけ、過去に色々形を工夫しても、子どものために“まったくやる価値のない”という思いに至った行事があります。「入園式」のことです。(全員が6歳を過ぎて参加をする小学校の「入学式」は、内容はともかく、行事自体はあってもいいと思っています)

日本には始まりと終わりを大切にする文化があり、そこに礼儀も伴うので多くの方が入園式も大切に考える気持ちはよく理解できます。しかしながら、3歳(またはそれ未満)の子どもたちからすれば、入園自体が人生で初めて母親(父親)から離れるという不安に満ちた一大事の時です。そんな時に正装した大人に囲まれ、仰々しい環境でどれほどの子が期待感を持てるでしょうか。

私の園でも過去には入園式を開催し、できるだけ雰囲気を和らげようと入口からぬいぐるみを置いたり、床に座れるようにしたり工夫をしました。そうすれば、確かにやり過ごせる子は出ますが、しかし、そんなことをくり返す中、“入園式とはそこまでしてやる価値があるのか”と思い至るようになりました。

私たちに必要なことは、不安でいっぱいの子どもたちを温かく受け留め、ここは第2の家庭であることを揺るぎない姿勢と環境で示すことこそ子どもが求めているものであり、結局は預ける親への満足にもつながるのではないかと。


また、別の観点からの理由もあります。保育園型の運営は「春休み」がないため、新年度への移行が土日以外は一日のインターバルもなく成されます。認可保育園であれば、土曜日も運営しており、幼稚園でも預かり保育のある園が増えていますので職員にとっては春休みに余裕はない状態です。「入園式」は幼稚園、保育園ともに勤務する職員にとってはただでさえ多忙を極める時期、更に過酷な環境で準備に追われているのではないでしょうか。


因みに一年の終わりに成長をお祝いしあう修了式については、毎年、私の園では4歳から6歳まで全員親子参加で実施しております。子どもたち自身も多くの子が楽しみにしています。先日も、卒園する保護者だけでなく、年少や年中の保護者の方々まで我が子やお友達の成長の様子に涙ぐんでいるのをみて開催する意義を改めて感じたところです。




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橋井健司。保育士・研修指導講師。新教育デザイニング株式会社 代表取締役。社会福祉法人の監事。

著書
「世界基準の幼稚園~6歳までにリーダーシップは磨かれる」
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