幼児教育とグローバル基準の保育

幼児のファンタジーな世界と無限の可能性。小さな発見やフローの積み重ねからイノベーティブな未来を創る。有能感を持った自立した人間として、生涯を通して学び続ける資質を持って成長できるよう、今しかできない幼少期の土台作りを支援します。

異文化と言語

ショウ・アンド・テル 続編⑤

“お気に入りのものを持参し、原稿なし、練習なしで80秒間、みんなの前で台に乗ってスピーチする” この活動を実施し始め、3年目となる中でついに「何も持って来ないでスピーチしたい!」という年長さんが今週、表れました。

ショウアンドテルでは、最初のうちはみんなに見せたいものがあるからとお気に入りのものを持参するものの、見せるだけで満足してしまい、お話をあまりしない子どもたちの姿も多くありました。しかし、回を重ねるに連れてお話しないと伝えられないことがあることに気づき、みんなの前でお話ができるようになっていきました。

今週、なにも物を持参しないでスピーチをしてくれた年長さんは、自宅で飼っているおたまじゃくしについてその様子や知っていることを細かくお話してくれました。(私は直接見ていないのですが)時間制限を越えて2分以上、堂々とお話していたようです。ひとつのことについて、何も見ないでそれだけの時間お話するには、興味の幅が広く、深く思考できる習慣がなければできません。きっと、そこに対する自信があったからできたのでしょう。お話のみで聞く側の幼児を集中させることは大人でも難しいことです。

年長の子どもたちは、年少だった時から毎日お当番がスピーチする光景を“当たり前”のように見てきました。自分たちに順番が回ってきた時には、もう心の準備が自然に出来ていました。大切なことは、毎日の生活の中で一人ひとりの気づいたことや求めていることにしっかりと反応して上げ、共感的な態度で言葉を添えて上げることであり、そのような体験の積み重ねがみんなの前でお話することの楽しさにもつながっていることと思います。

Life of Kenyan Student

One of our kindergarten children comes from Scotland.Today, we invited his grandmother and grandfather who had teacher career and recently visited “Kenya” for their teaching mission. They brought lots of photos and videos and showed them on the screen with explanation in front of children.

“Very different ! ” “Wow”, children voiced when they saw the photos showing scenes of town and field in Kenya. More curiosity was shown when they watched school life of high school students who were at boarding school where each student lives together and goes to bed in the same room.


One 5 years child questioned “If their curriculum finish 11 o’clock at night and wake up 4:30 in the morning, how come they are not overslept and can attend to school on time? The teacher (grandfather) answered “they are sleeping during the class !”

Youngerchildren felt and learnt “difference”. Older children expanded their curiosity and raised quesions by comparing with their experience and knowledge from a life in Japan. It was valuable and grateful opportunity of Kenya and Africa. Everybody was happy with warm-hearted presentation.


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ショウ・アンド・テル 続編④

お当番が自宅からお気に入りのものを持参して行うスピーチは、昨年度の出だしこそは順調だったものの、今年度の1学期は年長児の全員が自宅から好きなものを持って来れる当番の日は楽しみにする一方、“なにを話したらいいんだろう?”という状態に入るスランプの時期を迎えました。全く自分の言葉で語れなくなってしまいました。


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デンマークの教育に学ぶ ①




かつては戦争をくり返しながら、第二次世界大戦ではドイツにも占領された人口550万人の小さな国、デンマークには欧米の大国に飲み込まれてはならないという気概が、幅広く国民に浸透しているように感じます。

表題の書籍「デンマークの教育に学ぶ」から、私が特に印象に残った点について、日本の子育て現場との価値観の違いに触れて書き綴りました。


“食事も昼寝も散歩も、無理やりやらせる必要はない”

「ずっと散歩に行かない子がいたら、なぜかな?と考える。
遊んでいて集まらない子もいる。"そのうちお腹がすくでしょう。"
外に出たがらない子がいたら、外で楽しく遊んでいる子どもを見て引き込まれていくようにする。」


日本の保育園または幼稚園などの子育て現場ではこのような子どもたちに対して、まずどう思うでしょうか?食事をしたがらない子、昼寝をしたがらない子、散歩をいやがる子は必ずいます。それに対してどのように接するかと考える前に、どのように思うかの議論やコンセンサスも大切ではないでしょうか。


“私たちは子どもに話すのではなく、子どもと話すよう心がける”

「保育士は、子どもと同じ目線に立ち、子どもの意思を尊重した接し方をする」

『子どもに話すのではなく、子どもと話す』という言葉には、ハッと気づかされるものがあると思います。私たちは日々子どもと接している中、どれほどの時間、心に特定の意図を持たずに子どもと向かい合うことができていますでしょうか。どんなに寄り添っているつもりでも、恣意的な意図を持って話しかけてくる大人に子どもは心を開かないものです。この言葉は保育の基本として見習うべきものを感じます。



“自分で量を決めさせ、確かめる体験をさせる”

「アイスクリームを食べる時、一人ひとりに『これぐらい?』『もうちょっと』と聞きながらよそっている。
自分で量を決めさせる。食べ終わったら「多すぎた?」「ちょうどよかった?」「少なかった?」と確かめる体験をさせて、判断力のある子が育つようにしている。
(幼児グループは12~13名を3名の大人がみている)」


私たちは子どもに自分で選ばせたり、決めさせたりすることはできても、つい、その後のフォローの言葉を忘れがちです。この例のように「多すぎた?」「ちょうどよかった?」と聞いて、気づかせて初めて判断力が養われるいうことを認識しなければなりません。



“連絡ノートはつけない。トイレトレーニングもしない”

「親とは直接話すことを大切にして、連絡ノートはつけない。乳児がおむつを外す時期も“子どもがトイレでしたい”とシグナルを出したら対応する。トレーニングはしない。
職員の健康、腰痛防止のため、おむつ交換台はボタン操作で上下する。」


幼いときから対話を大切にされて育った大人たちのコミュニケーションへの自信、労働に対する社会の考え方などが、連絡ノートなしでやっている背景にあるものと思います。乳児の排泄においてもしっかりと子どもの意思を尊重するということは、実は幼児期の自立的な育ち方へ大きな影響を与えていることと思います。0歳児、1歳児の保育にも哲学や将来ビジョンへの思想が大きく影響します。



次回、続き②を書きます。


世界のどこでも誰とでも

カナダに引っ越しをしたお友達への手紙が届いたと返事をもらいました。手紙を送るときは封筒への英語での宛名も子ども達(年長児たち)が書き、郵便局では切手やスタンプも自分たちで押させてもらいました。「そろそろ手紙届いたかな~」と、園児たちは郵便局の方から聞いた日数を「もう5回寝たから着いたころ!」と先週は数えながら想像していました。

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橋井健司。保育士・研修指導講師。新教育デザイニング株式会社 代表取締役。社会福祉法人の監事。

著書
「世界基準の幼稚園~6歳までにリーダーシップは磨かれる」
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